タイで働く日本人の給与2019 現地企業の面接担当者が答えます!

タイの会社で働く日本人の給与。在住者の中でも再三話題になりますが、全体的に安く語らることが多いと思います。特に日本人の給与は「5万バーツ(175,000円)」という点にフォーカスが集まり過ぎている印象を受けるので、僕なりの情報を出したいと思います。

情報源は日本で働いていた会社がバンコクにコールセンターを持っていたので、その給与事情。またバンコクで働いていた会社のマネージャーとして、現地転職者を数十名面接した上でのデータになります。

現地採用で働く日本人の給与は本当に5万バーツなの?

答えはNOです。5万バーツは、タイの法律で外国人労働者に対して設定されている金額です。

正しくいうと、5万バーツ給与を支給したのと同じ税金を納める必要があります。そのため、実際は5万バーツ支給しなくてはいけない訳ではありませんが、ほとんどの企業は最低給与を5万バーツに設定しています。

また、外国人1人の雇用に対して、タイ人を4人雇用することが定められています。

但し例外もあり、タイ政府からBOIの投資奨励を受けている企業(例えばコールセンター)は、その規定から外れます。そのため、3万バーツの給与で大量の日本人を雇用しているコールセンターが成り立つことになります。

 

日本人の給与

上記の通り、5万バーツの給与はBOI認定を受けていない企業の最低給与額なのですが、求人を公開している会社の多くが「5万バーツ~」、「5万~7万バーツ」で給与を提示しているので、日本人給与=5万バーツ周辺というイメージがより強固になっていると思います。

ただ、実際はもっと高い給与で働いている人は結構多いです。

ネット上、フリーペーパーなどの公開求人の給与レンジは低いですが、人材エージェントの提示額はもっと高いです。そこからの昇給も合わせると、ネット上でよく見かける給与レンジはあくまで最低ラインだと思います。

もちろんこれは職歴、年齢、職種によって変わってきますので、一概にはいえないのですが、僕が実際に見た給与データはこんな感じです。勤続年数は1年~5年です。

■日本で普通に会社員をしていた人

20代 WEB制作・代理店 業種職歴なし 英語可能 55,000バーツ
20代 商品企画 関連職歴3年程度 英語堪能 85,000バーツ
30代 人材エージェント 関連職歴2年程度 英語可能 70,000バーツ
30代 商品企画 関連職歴5年程度 英語可能 75,000バーツ
30代 販売促進 関連職歴7年程度 英語堪能 75,000バーツ
30代 WEB制作 関連職歴7年程度 英語可能 72,000バーツ

実際に面接した人数は数倍、書類応募時の現職給与データを合わせるとかなり数は見てきていますが、面接した人は同じような給与レンジでした。勤続年数は2年が平均でしたので、一度は昇給してこの金額だと思います。恐らく入社時の平均給与は70,000バーツ程度ではないでしょうか。

面接していない方は職歴や能力が少ない方ですが、それでも平均60,000バーツ程度はあったと思います。

職歴や年齢以外での給与差が結構ありますが、これは日本と同じで給与の高い会社、規模の大きい会社の方が給与が高いことが多いからです。

また例外的に給与が高かった人は、日経企業のタイ支社に現地採用で勤続10年以上の方が、120,000バーツ。新卒で会社立ち上げの雑用全般をやっていた方が100,000バーツでした

コールセンター

僕がタイで働いていた会社は職種が違うので面接したことはありませんが、日本で働いていた会社のバンコクコールセンターの求人は時給200バーツ。月給換算で32,000バーツ程度になります。SV(スーパーバイザー)で月給50,000バーツ~。よほどの人でない限り、大きく給与が上がることはないと聞いています。

コールセンターに関しては割と情報が多いのですが、他の会社も同じような給与だと思います。

ちなみにコールセンターのスタッフアンケートで、一般オペレータの方は給与だけでは足りなくて、貯金を切り崩しているといっていました。(もちろん人に寄るので、30,000バーツでも生活はできます)

※2019年4月放映の「ボンビーガール」に出ていた女性が働くコールセンターは、例外的に給与が高いです(オペレーターで55,000バーツ)。僕が知る限り、他の会社で同じだけ給与をもらえる会社はありません。

タイの現地採用給与の特徴

  1. 公開求人の方が提示給与が安い(実際も安い)
  2. 職歴、能力、年齢が揃っていても、入社時の給与の上限が低い(80,000バーツがアッパー)
  3. ただし、工場のラインマネージメントや優秀な営業実績を持っていた人は②を超える
  4. システムエンジニアなど、専門性が強く、日本でも給与が高い職も②を超える可能性がある
  5. 給与は日本以上にレンジが狭い(実力による差が少ない)
  6. 外資系企業(欧米)の方が給与が高い(実力による差が大きい)

 

給与に対しての生活レベル

ここまでで大体ご自身がもらえる給与の予測がついたと思いますので、給与に対しての生活イメージを書きたいと思います。

■3万バーツ
お金の使い所を限定する必要があります。毎日安めの日本食を食べても生活できますが、お酒を飲むとなると厳しいです。タイの会社の初任給が大体2万バーツですので、タイのご飯を食べて、タイの洋服を着て、タイの飲み屋に行く分には問題ありません。

ただし日本人同士の付き合いや日本へ帰国することもあるでしょうから、結構切り詰める必要があると思います。

■5万バーツ
タイのご飯に抵抗がない方であれば、かなり余裕があります。日本食、夜遊び、たまに海外旅行をしても十分暮らしていけるでしょう。日本の洋服やPC、家電などを求めると厳しくなります。

■7万バーツ
このレンジになると貯金も楽にできるようになると思います。貯金を考えなければ、買い物もかなり自由度が増すと思います。


タイでももちろん税金(所得税と社会保険)は引かれますので、ざっくりマイナス10%の手取りぐらいになります。

日本と同じ感覚で支給額を考えると、ここから厚生年金が引かれますので、厚生年金分を貯金として差っ引くと5万バーツの給与だと苦しくなると思います。

タイの物価については、別の記事にまとめていますので、そちらで生活をイメージしてみてください。

最後に

日本の生活が楽しくなくて、タイに来ることが最優先の方コールセンターでもなんでも、タイに来てしまえばいいと思います。「タイは安くて悠々とした生活」みたいなものは待っていませんが、精神的には楽だと思います。

ただどこに行っても金銭的なヒエラルキーはありますので、そこら辺が気になる方にはオススメしません。タイに行けば人が変わるということはないと思いますので、そこからステップアップしていくのはご自身次第ということになります。

ちょっと海外で働いてみたい。でも生活レベルは保ちたい方は、5万バーツはもらえる会社にしましょう。楽しく過ごすなら、貯金は考えない方がいいと思います。

タイ永住も視野に入れる方は、とりあえず7万バーツをひとつの境界にすればいいと思います。初年度の給与は叩かれがちなので、2年目で達成の気持ちでもいいと思います。

また個人的な反省点として、会社を決めずに来て、語学学校に半年通うのも選択肢として考えていいと思います。

仕事をしながら語学を学ぶのは負担が大きいです。多少リスクはありますが、職歴があって仕事を選ばなければ、学校に通う間に何からしらの仕事には就ける確率は高いと思います。