タイ移住を考えた際、一番ネックになるのが仕事とその収入だと思います。
現地採用の給与は5~10万バーツ。会社員の平均が7万バーツぐらいあると思いますので、月給245,000円。賞与が2ヵ月だとすれば年収で343万円になります。
現地採用のひとつの目標金額である10万バーツで月給350,000円。賞与が2ヵ月の年収は490万円になります。
日本より物価が安いので給与がダウンしても生活は十分にできますが、貯蓄やタイでは高くなる教育費を考えると、タイで働くことの大きなネックになるのは間違いないです。
特に東京など大都市圏で働いている方は、基本給与ダウンになってしまいますので、強い理由がない限りタイ移住を止めてしまうと思います。
ただコロナの最大の恩恵であるリモートワークによって、そのダウンした給与を上手く補ったり、タイで働き始めるハードルが下げられるようになるのではないかと考えるようになりました。
リモートワーク/テレワークで働き方は変わるか
コロナ禍で始まったリモートワークですが、現状完全リモートワークではなく、週1、2回は出社している会社が多いように見受けられます。
僕はWEB業界で働いていることもあり、未だ完全リモートワークで、東京の会社の仕事を岡山から行っています。
これがいつまで続くか分かりませんが、出社が必要なものと不要な仕事が明確になってきていて、今後もリモートワークを基本とする就業が検討されています。
またリモートワークの導入により、仕事の切り分けができ、求人情報もリモートワーク案件が増えています。
リモート案件の方が人気が出るので、各社が積極的にリモート案件の求人を生み出そうとしている状況が窺えます。
とはいえ、まだまだリモート率は低く、現状がリモートへの移行の過渡期という印象です。
ただ以前に比べれば確実にリモート案件は増えていて、週1~3日のフリーランス案件も増加しています。
専門性と定型業務の増加
専門性が高い仕事、同じことを確実にやる定型な仕事はリモートワークにある程度移行していくように思います。
流動的で対面性を必要とする仕事は今までいた社員がやり、切り分けができる定型業務や専門性を必要とするものは、リモートでそれに見合った人材を採用すれば良い。
そういった方向に流れる可能性は十分にあると思います。
日本のリモートワークを持ってタイへ移住する
タイへ移住するといっても、いきなり永住を決断することはないと思います。
「まずは2年ほど働いてみて、日本に戻るなり、タイでもっと働くのか決める。」
多くの人がこの流れになると思いますが、キャリアアップに繋がらない可能性が高いタイでの就業。日本に帰った時のことを考えると躊躇してしまいます。
僕はタイで働いていた会社で採用関係の対応もしていましたが、キャリアがあって上昇志向がある方は本当に就職してくれません。
採用して働いてくれる人は、キャリアがない方か、キャリアがあってキャリアアップを望んでいない40歳前後プレーヤ―の方ばかりでした。
やはり仕事内容と給与面の問題が大きい。
そこで「日本の仕事を持ったまま、タイで生活をすれば移住のハードルが下がるのではないか」と考えました。
タイの会社で働くキャリアアップについては、以下の別記事を読んでみてください。
タイで働くことによってキャリアアップはできるのか。ネガティブな印象を心配して、面接で直接こう聞かれることはありませんでしたが、若い方は特にこの点を気にしているのを感じられる質問が多かったです。40歳ぐらいの方であれば、割と人[…]
タイで日本の仕事をする問題点
リモートワークOKでも、海外からとなると無意味に不安がられそうですし、フリーランスであればエージェント側が許可しない可能性は高いと思います。
この辺の問題は今後多少解消され、少なからず海外フルリモートOKの仕事は増えてくると思いますので、一旦置いておきます。
タイの会社で働かないと労働許可証が取得できないため、観光ビザの延長と再取得で年間180日滞在。もしくは、タイランドエリートという安いもので5年間で200万円ほどするVISAの取得が必須になります。
また手続きが面倒ではありますが、授業を受ける前提で学生VISAの取得は可能(1年滞在OK)。
あと裏技的に、治療のためのビザ (Non-O/TR-MT)か、ボランティアビザで1年以上VISAを延長できると思います。(エージェントに依頼すれば比較的容易と思います)※2021年10月現在 観光ビザの再取得が難しい状況にあります。延長はできるので90日間の滞在は可能。
観光ビザだと延長の手続き(タイ国内)と再取得(タイ国外)の必要がありますが、とりあえず観光ビザの延長で3ヵ月滞在してみて、それ以上の延長を考えても良いと思います。
また観光VISAとノービザの組み合わせで1年の内180日はタイに居ることができますので、半年タイ、半年は日本や別の国から働くというライフスタイルもありだと思います。
数年の滞在を考えるなら、煩わしい手続きから解放されるエリートビザも価格以上の価値があります。
というのも、生活費が安いので日本で暮らすことを考えたらすぐに回収できるからです。
また双方のビザで移住のトライアルをしつつ、仕事を探すこともできます。
後はタイ語学校に通えば1年の学生ビザが簡単に取得できます。但し基本は午前/午後どちらか3時間ほどの通学が必要になりますので、就労時間の自由が利く案件なら学生ビザも視野に入れてもいいかもしれません。
(→オンラインで週6時間程度のプライベートレッスンでもビザ取得可能な学校もありました)
但し、学校の宿題もあるので結構ハードだとは思います。
タイで副業・フリーランスのパートタイム
タイ語学校に通っていたり、子育てがありフルタイムで働けない方は、週3日程度の仕事や単発案件をフリーランスとして日本の仕事を受けることも考えられます。
IT系の仕事が多いですが、資料作成やライティングなど、事務系のスキルで対応できる仕事もあります。
仕事のブランク解消にも良いですし、ひとつでも特定のスキルを獲得することで徐々にできる仕事が増えてくると思います。
下記にフルタイム以外/IT系以外の案件が多いエージェントをリンクしますが、最も有名なところで「ランサーズ」はピックアップしていません。
ランサーズはあまりに薄給な案件が多く、足元を見た個人発注案件が多いので、擦り減って辞めてしまうことになると思います。
人材エージェント
リモートワークをするにあたりかかせないのが、人材エージェント。もしくは単発の仕事が受けられるクラウドソーシングです。
各社それぞれ特徴がありますので、とりあえず登録して仕事を斡旋/検索するのが良いと思います。
というのも、自分のスキルは自分で測りずらく、他人の目を通して明らかになるからです。
クラウディア
イマクリエ
コデアル
REWORKER
Members Shift
SOKUDAN
フルタイムのフリーランスとしてタイで働く
フリーランスとしてプロジェクト単位で稼働している方は海外在住の方も多いと思いますが、日本のフリーランスのメインは未だ常駐型だと思います。
現在はリモートワークで、コロナが落ち着いたところで常駐を目途にしている会社も多いと思いますが、フルリモートOKの案件が目に見えて増えてきています。
レバテック
Pe-BANK
TECH STOCK
CROWD TECH
DYMテック
フューチャリズム
エミリーエンジニア
➡《平均年収819万年》フリーエンジニアの高額案件なら【エミリーエンジニア】
at engineer
エンジニアを目指すのはいつだって遅くない
エンジニアの利点はなんといっても、仕事の多さ。上を望まななければ、ある程度のスキルで働く場所を自分で選んで食べていけると思います。
どんな職種でも実力があれば、どこに行っても通じると思いますが、エンジニア職は並みのレベルでも働く場所はどこでも選べるほど需要が多いです。
海外移住をするのに断トツで潰しがきく職種なので、仕事に強いこだわりがなければとりあえずエンジニアになるというのは間違った選択ではないと思います。
年齢を考える人も多いと思いますが、年齢に合った仕事もあります。
スクールを卒業してすぐにフリーランスで働くのは難しいところはありますが、どこか1社で実務経験を積めばフルリモートでのフリーランス案件も対応できるようになると思いますので、中長期スパンでみると、早めに転身を考えてみても良いかもしれません。
スキルハックス
➡最短・最速で脱プログラミング初心者|Skill Hacks(スキルハックス)
テックキャンプ プログラミング教養(旧【TECH::CAMP】)
TechAcademy
現在は過渡期。今後を見据えたプランを
この記事を書くきっかけは、コロナの影響で自分がタイを去ることになったことです。
具体的には、僕はタイで仕事を辞めてタイ語学校の学生をしていました。
そして仕事を探そうと思った矢先、学生VISAの期限も迫った時にコロナで仕事が探せなくなったことにあります。
タイを去る時には学生VISAの期限は切れていて、ツーリストVISAの状態でした。
更新の手続きが免除になるのがほぼ決定していましたが、タイで新たに就労ビザが取得できず、いつから仕事が探せるか分からない状況でした。
当時はまだフルリモートは、エンジニアやデザイナーなど一部限られた職種の限られた業務だけでしたが、海外からのリモートワークの選択肢があれば、日本に一時帰国をする必要もなかったと思ったからです。
もう一度同じ状況は来ないと思いますが、ただ何かを理由に仕事を失う可能性はあります。
その時に別の選択肢や知識があるかで大きく自分の行動は変わってくると思います。
今後の時代やキャリアを考えた際、フルリモートという選択肢と短期でも自分が欲しいスキルの実務経験が積めるのは、かなり有益な手段ではないでしょうか。
タイで働くことによってキャリアアップはできるのか。ネガティブな印象を心配して、面接で直接こう聞かれることはありませんでしたが、若い方は特にこの点を気にしているのを感じられる質問が多かったです。40歳ぐらいの方であれば、割と人[…]
タイの会社で働く日本人の給与。在住者の中でも再三話題になりますが、全体的に安く語らることが多いと思います。特に日本人の給与は「5万バーツ(175,000円)」という点にフォーカスが集まり過ぎている印象を受けるので、僕なりの情報を出し[…]
タイの生活費。あるあるネタですが、僕の生活費は割とリアルだと思います。生活費を公開しているブログはたくさんありますが、いつも安いなーと思って見ています。タイで仕事をして、ブログをちまちまと書いている人で、夜遊びしている人はほ[…]